たばた裕明の活動報告

たばた裕明の取り組みや思いをお伝えいたします

永田町通信

永田町通信 特別編 〜私自身の育児休業取得について〜

2022.07.19 up

たばた裕明です。日頃のご支援に心より感謝申し上げます。
 
男女ともに家庭と仕事を両立できる環境を目指す育児・介護休業法が改正され本年4月1日より3段階に分けて施行されます。主なポイントは以下の5項目です。
① 育児休業取得しやすい雇用環境の義務化
② 育児休業の周知・取得意向の確認を義務化
③ 有期雇用労働者の育児・介護休業の取得要件を緩和(ここまでは本年4月1日施行済)
④ 産後パパ育休の創設・育児休業の分割取得可能に(本年10月1日施行)
⑤ 育児休業取得状況の公表の義務化(1,000人以上の事業所)(来年4月1日施行)
民間事業所における男性の育児休業取得率は2020年で過去最高値の12.7%です。しかし取得日数が5日未満は28.3%であり、また業種による格差もあるのが現実です。
 
政府は民間企業、国家公務員、地方公務員における男性育児休業取得に係る成果目標を令和7年までに30%と設定し閣議決定しています。2020年度の取得率は国家公務員全体で29%、地方公務員全体では13.2%で地方公務員は低水準に留まっています。また、男性国家公務員・地方公務員共に原則1ケ月以上の育児休暇・休業取得を目標としています。
 
私は総務副大臣に就任以来、総務省公務員部担当副大臣でもあり、総務省男性職員の育休取得後押しはもちろん、地方公務員における取得促進に向けた機運醸成のため各地の首長と積極的に意見交換し現場の声を拝聴してきました。 同様に民間企業における男性の育児休業取得促進に関しても育児・介護休業法改正に伴い事業者や労働者より取得希望の声が拡がりつつある現場の声も拝聴してきました。
 
官民問わず職場の上司は取得しやすい環境整備により一層努めるべきです。就業規則の変更も取得促進にそぐわないなら変更すべきです。何より働き方・休み方改革により仕事の本質を変えなければ一定期間育児休業により職場を離れることはできないでしょう。
「職場の上司に育児休業取得についてとても切り出せる雰囲気でない」、「職場を離れると同僚に迷惑がかかる」、「そもそもこの業務は自分しか遂行できない」などの声を聞いてきました。
 
産後の女性のホルモンバランス変調により産後うつ症状が10人に1人の割合で発症する医療データがあります。何より夫婦で子育てについて思いを共有し2人での育児を徹底する家庭内のコンセンサスが大切です。確実に男性育児休業取得の環境は整いつつありますが、子育ては孤立しやすい環境に陥りがちです。社会全体の機運醸成と実際に取得した方々の声を広く広報することも大事だと強く感じてきました。
 
ここにご報告申し上げます。
 
この度、妻が第三子の男の子を出産しました。おかげさまで母子とも健康であります。長男5歳、次男2歳を抱えており、出産前から実家に戻った妻は実家のご両親の手厚いサポートを受けて参りました。大変助かりました。
出産直後の一定の期間、私自身が主体的に積極的に子育てに参画する必要があると考えてきました。上司でもある金子恭之総務大臣ともご相談させていただき、災害発生時等の対応が必要である場合、国会閉会中ですが対応が必要である場合は公務最優先で対応することを前提に育休を取得することに至りました。つまり「公務に支障をきたさないこと」、「危機管理を万全すること」を条件に取得します。
もちろん、国会議員や政務三役には勤務時間も休暇・休業という概念も規定もありません。私自身の宣言による事実上の「育休」といたします。夫婦で愛情注ぐ子育てを実践いたします。
 
出産直前から、一部公務をオンライン等に切り替えて1日における育児参画時間を大幅に費やすことを実行していました。私がそのこと、育休を取得することを地元やご縁のある方々にお話しすると、すべての方々より、しっかり宣言し公表すべきとの多くの声をいただきました。
先の通常国会で地方公務員育休法が成立しました。今回の制度改正も契機とし、あらためて地方公務員や民間企業の男性の育児休業等をより取得しやすい環境づくりに向けて私が率先垂範して参ります。
選挙で選ばれた身でもあります。負託を受けた責任も重く受け止め対処して参ります。様々な方々のご協力にも感謝し、私なりに取り組みます。ご指導のほどよろしくお願いいたします。

永田町通信 第73号 ~参議院議員選挙を終えて~

2022.07.17 up

前略
参議院議員選挙 富山選挙区 野上浩太郎先生へのご支援に心から感謝御礼申し上げます。
おかげさまで、所期の目的を達成することができました。
 
何といっても実績、人脈、政治ビジョンが秀逸の野上浩太郎先生という最高の候補を担ぎ、他の候補の追随を全く許さない完勝となりました。もちろん謙虚に反省すべき点や改善点を検証し次の戦いに活かし、備えて参ります。
 
しかしながら、安倍晋三先生が凶弾に倒れ、帰らぬ人となられたことは、私にとっても痛恨の極みであり、悲しく、悔しく、辛く、まだ正面から受け止めることができません。
清和政策研究会の一員の私に安倍会長は常に優しく地元選挙区事情を気にかけて下さり、ご指導いただき、今後も当然のごとく政治の道を指南いただけるものと解釈しておりました。一言一言の頂いたお言葉を胸に刻み、安心安全で、誰にでも平等にチャンスがある国、そして国際社会で頼られる国、日本づくりに私なりに精一杯精進して参ります。安倍先生のご冥福をお祈りいたします。11日、東京増上寺で営まれたお通夜にて安倍先生に永遠のお別れを申し上げてきました。
 
 ここで、ご報告を申し上げます。妻がおかげ様で、6月20日に第三子の男子を出産しました。安倍先生には妻が臨月の5月に出産予定についてご報告申し上げ、祝意の言葉をいただいておりました。安倍先生に今回直接、出産報告できず寂しい限りです。
育児のため私が参議院選挙から離れることは当陣営の士気に影響することを考慮し、このことの発表を控えて参りました。里帰り出産であり、期間中は毎日長男次男を朝日町から富山市内の幼稚園へ送迎していました。自然分娩で出産日がなかなか確証できなかったこと、出産直前に産科病院に何回か緊急で診療に伺ったり、出産準備、出産、退院手続きや命名、役所手続き等、生活環境が目まぐるしく変化する日々でした。よって選挙戦も十分な時間を野上先生の応援に費やせない側面もございました。
あらためて報告ですが、金子総務大臣や党執行部の方々とも相談し、約1ケ月間育児休業を取得させていただきます。現役の男性国会議員の育児休業取得は小泉進次郎氏が環境大臣在任中に取得されており、それ以来となります。
誰もが気兼ねなく育児休業取得できる社会とすべく率先垂範いたします。
もちろん、公務、緊急対応は優先して務めます。選挙でえらばれておりますので、地元行事でも事情を判断しての対応といたします。どうぞ、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。 草々             
総務副大臣 衆議院議員  たばた裕明

永田町通信 第72号 ~通常国会が閉会しました~

2022.06.16 up

今国会は予定通り、6月15日に会期末を迎えました。
政府提出法案61本、条約7本がすべて成立するのは26年振りとのことであり、国民の皆様の支持を受けて岸田政権は国政を前進させています。
私は総務副大臣として総務省提出法案6本(①地方交付税法改正、②地方税法改正、③地方公務員の育児休業等改正など)の成立に向けて金子恭之総務大臣を全力で支えて参りました。昨年10月の就任以来、副大臣として各委員会答弁も数多くあり、まさに総務省一丸で国会対応にあたって参りました。平日は国会対応の他、2~3時間は総務副大臣室での執務が続いています。陳情要望などの来客対応や決裁処理、省内会議や政策勉強会など多岐に亘ります。とりわけ、富山県知事、富山市長はじめ全国の自治体首長とは定期的に連絡、コミュニケーションする職務であり、各地の実情やプロジェクト情報に触れて参りました。
地方への人の流れをより強固にし、地方での安定雇用の場を着実に増やし、彩りある地方を形成させる必要性を肌身で感じながら職務に励む日々です。
 
岸田政権は「デジタル田園都市国家構想」を掲げています。デジタル田園都市国家構想とは以下4点に定義しています。
・新しい資本主義の重要な柱であり、地方の社会課題を成長のエンジンとする
・デジタルの恩恵を国民や事業者が享受できる社会を目指す
・データ連携基盤の構築など国が主導して進める環境整備に積極的に取り組む
・これまでの地方創生にかかる取り組みの継承と発展
 
地域のDX、市民活動DX、そして自治体DXをしっかり組み合わせ、利便性と質の高い住民サービスの提供を通じて活力ある地方を支えます。
 具体的には、DX推進により防災減災対策や災害予測の精度を高めたり、遠隔医療・在宅医療のオンライン化、自動運転やデマンド交通支援、ドローンを活用した物流改革、オンライン授業やオンデマンド教育の促進などを実証レベルから全国あまねく実施へと繋げていきます。総務省行政にとっても5G基地局支援やデータセンターの全国分散を通じてデジタル田園都市国家構想を担っています。引き続き責任ある立場で職責を果たして参ります。
 また上京の際は、お気軽に総務省副大臣室へお越しください。
 
燃油高騰や各商材等の値上がりが家計にダメージを与えつつあります。円安対策含め、内需拡充対策にしっかり取り組んで参ります。
いよいよ参議院議員選挙が始まります。所期の目的達成に、皆様のご理解・ご支援を切にお願い申し上げる次第です。
国民を守り、未来を創っていくのは自民党です。何卒、よろしくお願いいたします。

永田町通信 第71号

2020.09.19 up

「菅義偉内閣発足!!野上農水相就任!!」
                                          令和2年9月19日
 9月14日党大会に代わる両院議員総会にて菅義偉自民党総裁が誕生しました。投票総数534票における獲得票数は菅候補377票、岸田候補89票、石破候補68票と菅候補の圧勝でした。私の所属する清和政策研究会は安倍晋三前総裁出身派閥でありますが、今回は自派内の候補を立てず、安倍総理を長きに亘り官房長官として支えて下さった菅氏を支援するという細田会長のご意向のもと、私も微力ながらご支援いたしました。
 両院議員総会に先立ち、9月4日に菅選挙対策本部出向の命を細田会長から戴き、事務局次長として主に地方票担当で総裁選挙に携わりました。9月7日から投票日までは連日、菅選対に通い詰め、対応にあたりました。総裁選挙は私にとって初めての経験でしたので、党内の菅候補を担ぐ先輩議員と共に過ごした時間は、大変有意義なものでありました。今後の政治活動や選挙活動に活かしていくことで、地元への恩返しに繋げていきたいと思います。短期決戦でしたが、総理大臣を誕生させるプロセスの裏方に関わることは重ねて貴重な経験でした。
 続いて、9月16日に臨時国会が開会し、首班指名投票が衆参本会議にて実施され第99代内閣総理大臣に菅義偉先生が就任。憲政史上最長在任期間であった安倍政権が幕を下ろし、菅内閣が発足しました。安倍前総理に於かれましては、体調回復に努められ、これからの外交面を中心にしたご活躍を心よりご期待致しております。菅総理は、安倍前総理にも相談しご協力を得つつ、政権運営に務める旨の発言をされており、安堵しています。
 
 今回、富山県選挙区選出の野上浩太郎参議院議員が農林水産大臣に就任されました。米どころとして農業・漁業共に盛んであり、豊富な水産資源、山間地域を抱える富山県の農林水産関係者の方々も大喜びで富山県内の政財界からは期待の声が寄せられています。私にとっても、日頃よりご指導いただいている兄貴分の入閣は大変嬉しい事です。これまでの野上先生が積まれていらした努力に敬意を表します。改めて野上農林水産大臣の農政全般における改革手腕に期待します。
 菅内閣の閣僚は、仕事師ぞろいであり、改革のエネルギーを国政発展の推進力として大いに各分野で活躍して頂きたく思います。厚生労働大臣には、田村憲久先生が再登板されました。厚労政策全般に精通した田村先生がコロナ対策等の指揮を執ることは、職員の新たなモチベーションになると同時に、私としても気を引き締めて力を尽くしていきたいと思っております。特に、官民を挙げてデジタル化の歩みをスピードアップさせるコントロールタワーとしてのデジタル庁創設には期待をしております。コロナ禍で働き方、暮らし方が変化する中、国民生活の質の向上に繋がる改革を目指すべきです。
 
 自民党内役員も改選が行われました。二階幹事長は留任ですが、政務調査会長に下村博文先生が就任されました。政務調査会は政府の予算や法案にも物申す役割があります。新たな政調会長のもと、党内の政策立案も前例主義や悪しき慣行にとらわれることなく、自由闊達な議論を通じて世論をリードし国際社会で存在感のある日本を創り、全国各地の彩りある地域づくり、また、人づくりを支援する政策立案を進めていきたいと思います。早速、下村政調会長とは意見交換も実施しました。アイディアをどんどん出してくれと指示をいただきました。
 私も中堅議員の仲間入りを意識しつつ、政策づくり等、党務に汗をかいていきたいと思います。永田町は人事の時期ですが、私自身は引き続き、ポストを求めず与えられた職務を地道に取り組んで参る所存です。
どうぞ、菅政権の船出に皆様、ご期待ください。

永田町通信 第70号

2020.09.04 up

「安倍総理辞任発表を受けて」
                                          令和2年9月4日
 8月28日(金)に記者会見を開き、安倍総理が退任の意向を示されました。当日の14時過ぎに報道が一斉に辞任報道を流し、永田町一帯は政局含みの雰囲気が広がりました。
 もとより、私は平成24年12月の自民党安倍総裁のもと、政権奪還選挙で地元の皆さんのご支援のおかげで初当選させていただき、以来、安倍政権のもと永田町で仕事をして参りました。私の所属の政策集団は安倍総理の出身である清和政策研究会であり、安倍総理が総理就任前の国会議員としての活動や発言、思想信条などを先輩議員から多く教わりつつ職務に邁進してきました。よって安倍総理を支え、日本国、富山県の発展に尽力することが政治活動の大きなモチベーションでありました。
 安倍総理の辞任理由は、端的には体調不良であります。持病の潰瘍性大腸炎の悪化です。コロナからの克服、経済再生の途上での辞任はご本人が一番忸怩たる無念のお気持ちだと拝察します。当然、それこそ1次政権の時のようにボロボロで辞任するより、余力を残しつつ引き継ぎできる体力を残して辞任することが、安倍総理の政治家としての美学であろうと想像します。辞任は大変ショックですが、私から見ても激務で、一国会議員では想像がつかないくらいの孤独とプレッシャーをいつも感じる総理大臣を8年近く務めてこられた安倍総理に心より感謝と敬意を申し上げたいと存じます。まずは、体調回復に努め休息していただきたいと思います。
 安倍政権の功績の総括もしなければなりませんが、政治空白を作るわけにもいきません。永田町は一気に後継者選定レースが始まりました。総裁選挙が9月8日告示、14日に新総裁選出とし、また臨時国会が16日開会し、首相指名選挙を同日実施することが決まりました。即、新内閣発足、同時に自民党役員も刷新されます。
 
 まず、新総裁を選任する方法は両院議員総会方式に決まりました。衆議院議員283名、参議院議員111名、都道府県連代表141名、計535名による投票の実施となります。私自身は、地方党員の声を反映すべきであり、通常の総裁公選を主張していました。実際150名を超える国会議員が総裁公選すべきと署名し幹事長に申し入れも行っていました。報道各社は党員投票を実施せずとの論調が多かったわけでありますが、「なぜ両院議員総会方式とするのか」を執行部は党員はじめ世論に対してしっかり説明すべきでもあります。
なお、私が説明しますと、自民党総裁選任方法は党則に定めがあり、①総裁公選規程による公選 ②党大会に代わる両院議員総会による選任の2パターンであります。よって今回決まった両院議員総会方式は、ルールに基づく正規の選任方法であります。これまで過去に総裁が任期中に欠けた場合には、すべて両院議員総会方式で総裁を選任してきました。今回は安倍総裁の残任期間である来年9月までが総裁任期です。通常の総裁公選の場合、平常時で選挙人名簿の確定など諸作業を勘案すると1ケ月程度の準備期間が必要であること。また今回のように突然での辞意の場合、準備に2ケ月要することが党本部事務局長より説明がなされました。党費の納入実績の確認、死亡者等の精査に時間を要するとの説明でした。そこで、両院議員総会方式とし、しかしながら各都道府県で予備選挙を実施し、実質、党員投票に近い形での総裁選挙とすることとなりました。
党員の皆さんには何卒ご理解いただければと思います。富山県連も当然、党員投票を実施します。自民党総裁選挙は実質、総理大臣を選ぶ選挙です。
コロナ禍での経済の立て直しやコロナ収束に対する政策、外交方針や国づくりのビジョンなど大いに論戦を戦わせ、国民に党員に開かれた総裁選を実施することを強く望むものです。

永田町通信 第69号

2020.07.28 up

  ~骨太方針2020が決定~
                                            令和2年7月25日
 地域での行事等がコロナ禍でほぼ全く開催されない現状が続いています。国会閉会後は平日の火曜~木曜は在京にて執務し土日を挟んで金曜~月曜の4日間は富山にて企業回りや団体、自治会役員さんへ出向き意見交換し、地域課題を整理する日々を過ごしています。

 そんな中、17日(金)に「経済財政運営と改革の基本方針」いわゆる骨太方針が閣議決定されました。骨太方針とは首相を議長とした経済財政諮問会議が策定し、例年6月下旬に閣議決定されています。これに基づき各省庁が8月末までに各省の翌年度予算の概算要求を行うのが例年の流れです。本年はコロナ対策に4~6月と政府も与党も集中していたため、実質国会閉会後の6月中旬から自民党内での議論が本格化しました。累次に亘る党内議論がまとまり7月14日の自民党政調全体会議での政調会長一任を受けて党内諸手続きがなされ、自民党案を政府に申し入れし、それを受け最終的に17日に政府は与党の提言に配慮し「骨太方針2020」が閣議決定されたのです。

 これにより、本年は各省の概算要求締め切りは9月末に延長されました。例年より1ケ月遅らせて予算編成作業となります。与党議員として、次は各省における予算編成に自身の取り組む政策や富山県等からの要望案件を盛り込むべく政治的行動を行う時期となります。
 

 さて、その「骨太方針2020」ですが、当面は感染拡大防止と経済活動を両立させ内需主導で成長軌道に戻すことを目指すとし「新たな日常」の実現に向けた実行計画を年内にまとめると示しました。また官民のデジタル化に向けて今後1年間を「集中改革期間」とし、デジタル通貨について初めて日銀で実証実験を行うなど各国と連携しつつ検討することを示しました。国民のマイナンバー制度の理解不足やマイナンバーカードの申請取得があまりにも遅れていることが露呈した現実を受け止めマイナンバー制度の周知徹底や国の給付金などの振込口座情報を1口座のみ登録していただく制度の法改正も検討することとしました。7月豪雨被害も深刻ですが、引き続き、防災・減災の資する予算を必要かつ十分盛り込むことを明記しました。
 

 私のライフワークである雇用政策では、まずは、コロナ禍において「雇用と生活」はしっかり守ることを明記し、その対策を万全とすることが1丁目1番地です。新たな議論として兼業・副業の環境整備に取り組みます。需要は高まっていますが、まだまだ経済界もその環境整備には後ろ向きです。労働時間管理手法や健康確保措置など懸念事項を払しょくする制度設計に取り組んでいくことになります。
また、700万人~750万人いるといわれるフリーランスの方々の取引環境整備にも取り組みます。事業主とフリーランスとの取引で、条件の一方的な変更が独禁法上の優越的地位の乱用に当たることなどを明確化します。業種によっては新規採用の抑制も懸念されます。第二の就職氷河期世代を作らない政策や外国人労働者の出入国が当面見込めない中で、労働力不足を補う労務分野におけるさらなる省力化、デジタル化、IT化にも取り組んでいかねばなりません。いずれも秋以降に議論を深めていくことになります。それまで雇用政策の勉強にも時間を費やしたいと考えます。
 

 なお、最低賃金に関して、国の中央最低賃金審議会は22日、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済ダメージを
考慮し今年度は「引き上げ額の目安を示すことは困難で、現行水準の維持が適当」とする結論をまとめました。最低賃金は昨年まで4年間連続で3%の引き上げが実現してきており、審議会は異例の5回に亘り開催され深夜に及ぶ議論の末、「目安示さず」となりました。リーマンショック以来11年ぶりの表現です。今後、各県での地方最低賃金審議会において各県の最賃が決定され本年10月から適用開始されます。使用者側、労働者側それぞれの主張には理解するものです。また、最低賃金の最高額の東京都と最低額の青森などとは223円もの開きがあります。地方の賃金が低いがゆえに若者の東京への一極集中を促している側面も指摘されています。
地方の中小企業の経営課題の解決にしっかり向き合い賃金を上げていくための環境整備も政治に課せられたものと認識しています。

しっかり奮闘して参ります。

永田町通信 第68号

2020.06.18 up

       ~第201回通常国会が閉会~
                                  令和2年6月18日
6月17日に通常国会が閉会しました。1月20日からの150日間でした。中国武漢発の原因不明のウイルス肺炎による死亡者情報が1月上旬には世界に配信されていた中での国会スタートでしたが、1月30日にWHOがこの感染症に対する緊急事態を宣言し同時期に我が国ではダイヤモンドプリンセス号から下船した男性の陽性が香港で判明し、横浜に入港した同船での乗客・乗員の感染者対応や感染予防措置が実施され、また中国武漢に在住の邦人の帰国オペレーションが展開されるなど一気に新型コロナウイルス封じ込め施策をどう講じるかの緊迫した国会となりました。通常国会は概ね、2月末までに令和2年度本予算を衆議院通過させることが与党にとっても至上命題であり、予算審議と同時進行で感染症の様々な対策議論がなされました。

 私は昨年の9月から森山裕委員長のもと国会対策副委員長に就任し国会運営に関し責任ある立場で仕事をしてきました。いくら多数決の民主主義とは言え、国会運営は野党の意見を最大限取り入れ、毎週毎週丁寧に日程を作り上げることが長年の慣習です。もちろん友党公明党とも手を携え野党対策をしつつ国会運営を前に進めてきました。また、参議院自民党国会対策委員会とも常に連絡を取り合い絶妙の間合いで審議日程を組んでいくのです。中でも私の担当は文部科学委員会でした。(委員長は郷土の先輩 橘慶一郎代議士)文部科学省国会連絡室のスタッフや衆議院文部科学委員会委員部のスタッフとも常に連絡を取り合い委員会審議スケジュールづくりに励みました。基本的に国会対策委員会正副委員長会議は国会開会中の平日は毎朝定例会議がセットされ、出席必死の会議なのです。

ですから150日間は常に近況感ある日々でした。当然、国会は与党の描くスケジュールで進むことはなく、不祥事や答弁ミスなどによる不足な事態によって、軌道修正したりすることが日常茶飯事です。
文科委員会でも学校一斉休業に関する政府内の検討会議の議事録提出を巡り、野党が態度を硬化させ、委員会日程が大幅に影響受けました。
私は、いつも冷静に、そしてスタンドプレーに走ることないよう心掛け、先輩や同僚議員の助言に耳を傾け円滑に委員会進行に繋げるよう仕事に努めて参りました。その結果、おかげさまで文科委員会では、「文化観光推進法」、「改正著作権法」の2本の法律成立を図ることができました。もちろん、事務所スタッフにも支えてもらい仕事に集中することができました。
なお、今国会では59本の新規法案が提出され、結果56本が成立しました。成立率は93%でした。一方、厚生労働委員会では改正年金改革法、改正社会福祉法、改正高年齢者雇用安定法など5本が成立しました。


 さて、世界的な感染拡大による海外渡航往来禁止やサプライチェーンの分断、全国一斉への緊急事態宣言により経済の落ち込みはリーマンショックの比でなく企業経営や雇用、生活を不安に陥れています。政府は予備費や2度の令和2年度補正予算を成立させ、必要な支援を迅速かつ有効に国内に供給し支援開始しています。富山に戻れない私も地元の声を電話やSNS等を活用し集めて政府や自民党に届けてきました。業種によっては根本的に仕事たサービス提供のあり方を見直す動きも出ており、経済情勢や雇用情勢は予断を許さないと感じています。
 国会は閉会しましたが与野党合意し閉会中審査をまずは7月末まで毎週水曜日に必要な委員会を開くこととなりました。新しい生活様式に即したポストコロナの日本の目指す姿や価値観をどう醸成していくのか。第二波に備えた医療提供体制やワクチン、治療薬開発の整備へも政府挙げて取り組まねばなりません。21日以降は東京と富山を往復する活動へ私も移行しますが、弱者の声や小さな声にも耳を傾けながら実態把握のための地域行脚や政策づくりに励みたいと思います。

永田町通信 第67号

2020.05.24 up

~いわゆる9月入学・新学期制について~
                                令和2年5月24日
 政府は首都圏4県と北海道で継続している緊急事態宣言について期限の月末を待たず、25日に全面的解除する方針を固めたようです。基本対処方針等諮問委員会で審議し、政府対策本部で決定する見込みであり、その前に国会における審議として議会運営委員会が衆参それぞれで開かれ立法府による決定手続きも踏む流れです。
感染予防と社会経済活動の両立を一層進めるための新たなフェーズに移行します。
 

 そのような中、4月30日に全国知事会が内部に賛否両論ありながら、政府に対して「9月入学の導入」を検討するよう要請しました。これを受けて安倍総理は国会で、「選択肢の一つとして検討する」と答弁し首相官邸が各省庁に論点整理を指示し、事務次官級の打ち合わせ会議が5月GW明けから進められています。自民党においても秋季入学検討プロジェクトチームが設置され有識者をお呼びしてのヒアリングが数次に亘り実施されています。政府も、自民党も6月上旬には一定の方向性を出すとの報道がなされています。


 3月2日の学校一斉臨時休業要請から端を発し、新型コロナウイルス感染症予防のため年度末や新学期スタートが例年とは全く異なる現状が続いてきました。国会等において、萩生田文部科学大臣は、繰り返し『感染拡大防止の取り組みを徹底した上で子供たちの学習の遅れを取り戻し、学びの保証をするための取り組みを一層しっかりと進めていくことが重要であると考えている』、『9月入学は文科省だけがかかわる問題ではなく社会全体に影響を及ぼすものであり各方面との調整が必要な案件です子供たちのための最高の選択肢は何かと言うことを第一に考えることが重要である』旨の答弁、発言をしています。


 ここでも重要な論点は、特に最終学年の小学6年生、中学3年生、高校3年生についてどう対処するかです。合計人数は約300万人におよびます。学習機会を奪われ、卒業までの残された期間で巻き返しができるか?との指摘にも全面から向き合わねばなりません。去る5月中旬から先に緊急事態宣言解除を受けた各県においては登校日を設けての感染症対策を講じつつの登校が始まりだしましたが、遅れを取り戻すため、修学旅行や課外授業、部活動や文化祭などすべて中止とし、それらをすべて諦めて授業時間だけ積み上げて、はい卒業ということで本当にいいのかという点に明確な方針を示すべきなのです。


 ここで私見を述べます。私はこのコロナ禍において拙速に9月入学の方向性を出すのは慎重であるべきと考えます。これまでも昭和、平成の時代に9月入学の議論はなされてきてメリット、デメリットは整理されている側面があります。しかしこれまでは、大学進学における入学時期を秋季に移行する議論でありました。
① 今回のように小中高大を一斉に9月始業に切り替える議論は今回が初めてであります。
② 現在の議論の中核は入学時期を遅らせることであり、子供達の学びが半年遅れとなる(7歳半の小学校入学は主要国で最も遅い)。
③ 今後コロナ等の感染症が流行する度に、学校教育を後倒すのかの問いに明確な答えが導き出せない。
④ 移行期に、子供達にとって重大な問題が発生する (例:待機児童の大量発生・学齢区分の変更に伴う問題・小1プロブレムの深刻化・年長クラスを経ず小学校進学の可能性等)。
⑤ 移行期に、家計の授業料負担が増加するか、学校側の授業料収入が減少する。それを財政で補填するには、5~7兆円規模の歳出が必要となる。 誰が負担するのか。
⑥ 卒業時期を後倒すことで、業種によっては、労働力不足が深刻化する。
⑦ 制度移行には、30本以上の法改正など多くの制度改正が必要となる。 既に教職員の働き方改革やプログラミング教育等が行われる中、現場 レベルでも混乱なく実行に移すためには、準備期間が必要となる。
⑧ 教育内容や学校行事が季節感と共に育まれてきた。ひとつの文化として春夏秋冬のサイクルが定着しており、長年にわたって文化として染みついてきた文化的感覚そのものを全国民的に切り替える情緒的側面の困難さが大きい。

上記を慎重であるべき理由として提示しておきたいと思います。

国民的議論の前にしっかり論点や課題を整理し国民に提示すべきと考えます。あまり余裕のない中で来年9月入学ありきの議論とならぬよう私自身も地元の教育関係者や各界各層の県民からの意見に耳を傾けたいと思います。
3ヶ月間の休校期間を経て 子どもたちの心のケアなどにも配慮しながら3密を避けて学習の遅れを取り戻していくことや、とりわけ再開当初の分散登校などを想定した場合、現在の各学校の体制や教職員だけではとても足りません。すでに文部科学省は「学びの保障」通知で学習指導員の追加配備や学校再開に伴う衛生関係経費の支援等を示していますが、それらの充実はもちろんICT環境整備や指導内容の柔軟な運用を積極的に提言して参ります。
  皆様からのご意見お聞かせください。

永田町通信 第66号

2020.05.17 up

   ~雇用調整助成金の上限を倍増!1万6000円台以上に 申請手続き簡素化も重要~
                                              令和2年5月18日

 現在、国会では会期末の6月17日まで1ケ月を切り各委員会での法案審議の終盤に差し掛かっています。参議院での審議時間を考慮すると残り1ケ月間はびっしり審議カレンダーが組まれている状態であります。同時に、自民党内では2次補正予算案に盛り込むべき政策議論が続いています。労働者の雇用を守る「雇用調整助成金」に関して「毎日新聞デジタル版政治プレミア」に私の主張が掲載されました。掲載原稿をアップします。ご一読ください。

以下、原稿です。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、休業要請に応じた中小企業等が苦しんでいる。政府は、中小企業等が雇用を維持できるよう、従業員に休業手当(賃金の6割以上)を支払う企業に助成する雇用調整助成金の制度を拡充した。しかし、非常事態宣言が延長され、企業は疲弊する一方であり、解雇を防ぎ、失業者を出さないためには、今以上に踏み込んだ拡充が必要だ。政府には迅速に、雇用調整助成金の一人当たり上限額を現在の8,330円から倍増し、1万6000円台以上に引き上げ、申請手続きを大幅に簡素化するよう求めたい。


 緊急事態宣言により全国の多くの各都道府県知事は、基本的対処方針に基づき時間短縮営業や休業要請を行った。感染拡大防止に必要な措置とはいえ、休業要請の対象業種だけでなく、あらゆる業種の中小企業・小規模事業者から「これまでと全く次元が異なる事態で、経済の先行きが見通せない」として、事業継続に関する懸念や心配の声が相次いでいる。とりわけ固定費である人件費や家賃・光熱水費、納税や各種保険料納付に関して当座の資金繰り懸念の悲鳴とも言える声が寄せられている。
 私は、自民党雇用問題調査会事務局長として、特に4月上旬以降、雇用調整助成金の活用を大幅に推進すべきだとの認識で党内での議論を整理し、政府、厚生労働省に改善を促してきた。だが、使い勝手は悪く、まだまだ現在の危機に対応できているとは言いがたい。


 雇用調整助成金は、主に製造業の生産調整に伴う休業を念頭に活用されてきた側面が大きい。しかし、今回のコロナ禍は全業種が影響を受けており、飲食業やサービス業など、これまで従業員の休業調整の必要性があまりなかった業界でも申請せざるを得なくなっている。このため、事業主が助成金の給付条件を満たす帳票類がそろっていないケースなどが多発しているのが実態だ。
政府は4月1日から、①週20時間未満の労働者にも適用、②申請書類は記載事項を約5割削減、③必要な添付書類の削減――などの特例措置を行っている。これ自体は評価したいが、自民党雇用問題調査会としては、それでも不十分と考え、「一人当たり上限額の大幅な引き上げ」「支給までの柔軟化・迅速化」「相談体制の充実のためハローワークの人員増強」などを4月24日に加藤厚労大臣に対して要請した。
政府は要請に対し、真摯に対応してくれようとしていると思う。しかし、そもそも上限の金額が低い。条件はさまざまで一概には比較できないが、ドイツは同様の制度で労働者一人当たり月額約35万円を上限(賃金の手取り60%)とし、イギリスは賃金の80%、月額約33万円を上限としている。やはり上限はドイツ並みの月35万円水準まで引き上げる必要があるのではないか。働く日数を22日間程度とするならば、日本も上限を1日1万6000円以上にすべきだろう。上限額を倍増し労働者の手元に渡る金額に柔軟性を持たせるべきだ。


 また、中小零細企業には、家族経営の業者などでは、給料や労務に関する管理台帳をきちんとつけている余裕がなく、必要な帳票がそろえるのが難しいケースは多い。さらに説明書類には法律的な専門用語が多数使われており、用語が難しくて申請書が書けないという現場の苦悩もよく聞く。あらゆる業種が使えるようにするためには、申請のハードルを低くするのが肝要だ。添付書類がなくても当局が労働保険料納入通知書や納税記録などを参考にできるようにしたり、書類の表記を簡易にしたりするなど、利用者目線に立った手続きの改善をさらにしなければならない。

 政府は、その都度、改善しようと努力しているのかもしれないが、対応策を「小出し」にしている印象が強い。小出しの改善では、現場が混乱してしまう。上限の引き上げや手続きの大幅な簡略化は制度改善の大きな柱だ。政府は時限的でもいいから、危機を乗り切るためとして、思い切った対応を迅速にするべきだ。以上

永田町通信 第65号

2020.05.06 up

~感染拡大予防と社会経済活動の維持との両立を目指し緊急事態宣言が延長~
                                              令和2年5月7日
 緊急事態宣言下でのGW期間中でした。本来、我々、国会議員は人に会って様々なご意見を伺うのが大事な仕事でありますが、党本部の二階幹事長名で「ウイルス感染予防のため東京から地元に戻ることを禁止とする」と指示が発せられており、ずっと東京に滞在しています。かれこれ2ケ月間ほど地元に戻れていません。事業主や労働者の方、農家の方や学生など新型コロナウイルス感染症の影響を多大に受けていらっしゃる方々の現実の声をお聞きできず忸怩たる思いをしています。WEB会議やHP、メール、LINE等、様々な通信手段で意見を拝聴したり、私から発信に心がけて参ります。

さて、5月4日に緊急事態宣言の延長が決まりました。安倍総理は、「まだ感染者の減少が十分なレベルではない。各地への感染拡大を防ぐためにも、地方への人の流れが生まれることは避けなければならない。」と延長理由を説明しました。これによって、事業所に対する休業要請や国民の外出自粛も継続となります。自粛疲れとの声も聞こえてきますが、
新型コロナ感染症治療やその他、疾患の治療のため医療機関の受診を妨げないように、また、真に必要な方が医療を受ける体制を堅持するためにギリギリの状況が続いていることを何とかご理解いただきたく思います。

PCR検査がなかなか増えないのなぜか?と現在も質問を受けます。 政治は結果責任ですから、要因が複雑に絡み合って検査数が伸びないことの言い訳はできないと考えます。伸びない原因の目をひとつひとつ摘み取り、皆さんの安心を感じていただくべく対応に全力を尽くします。

 ここで冷静に富山県内の現状をお伝えします。ここで使用する数値は4月30日現在のものです。 新型コロナウイルスに関する富山県相談センターの受付件数は①18,469件。これは発熱のみならず様々な種類の相談も含まれます。およらく3月30日の富山県内感染者第1号発生から一気に相談件数が増えたものと思われます。 次に帰国者・接触者相談センターへの相談件数は②1,092件。基準に従い倦怠感が続き、37.5℃の発熱が4日間続いた方が相談するところです。4日間発熱ないがいつもと調子が違うので検査希望で連絡された方もいらっしゃったかと思います。センターでは「かかりつけ医に相談してください。」と電話を切られた方もいらっしゃったことでしょう。

ここで、不満を感じる方が発生します。 一方、実際にPCR検査を受けた方③2,357人。うち陽性が200人。陰性が2,157人。①の問い合わせ人数に対して検査できた方が2,300人余り。残りの1万6千人余りの方々が相談しても門前払い的な場合があり不満を感じたのではないかと思います。(すべて検査相談ではないかと思いますが)

一方、富山県内で主にPCR検査受付対応している機関は9ケ所と帰国者・接触者外来設置の医療機関(施設名は不公表が原則)のみです。9ケ所とは富山市保健所や県内各地の富山県厚生センターとその支所でした。一般の医療機関では検査は受けられません。採取した検体を富山県衛生研究所(射水市中太閤山)に持ち込み検査分析していました。現在は富山大学病院も検査を担っており両施設で1日当たり60名程度分、検査できる体制です。また、その後、帰国者・接触者電話相談センターで指示を受けた接触者外来の医師の判断により保健所等を介せずに検査を受ける仕組みは整ったのですが、なかなか機能しきれていません。

検査に携わる検査技師の人員や保健所における業務過多など指摘受けていますが、現在は、富山県内においてはそれぞれの関係者の努力により検査体制は整っていると理解いたければと思います。それでも、いわゆる4日間連続で発熱していないと検査には門前払いであることが国民の不満の最たるものと感じます。一気に患者予備軍が医療機関に押し寄せないように検査要件を厳格にしている日本の検査体制です。なぜなら、検査そのものは時間がかかるものであり効率化には限界があること、技術のある医療人材が急に育つものでないことがあげられます。ですから、現時点での検査体制は大丈夫だが、しかし急激な増加に継続的に対処できるかは判断が分かれるところです。


そこで政府は新たに「地域外来・検査センター」の設置を自治体に呼び掛けています。これは地元医師会にPCR検査業務を委託し、民間検査機関を活用し、これまでの行政主体の検査体制とは別ルートの検査体制を構築するものです。
それにより外来能力向上と検査数を増やすことができます。このGW中も関係各位は調整協議が進められてきました。まもなく明らかになろうかと思います。①民間医療機関施設内で検査実施か、②テント等を設置し専用に検査行うか、③ドライブスルー形式で車内の患者に検査するかの3パターンから実施主体者が選ぶものです。


遅いかもしれませんが、一歩一歩、改善策は前に進んでいます。引き続き、私は様々な面で国と地元、富山県内での新型コロナウイルス対策の橋渡し役として職責を果たしつつ、県民の安心安全の確立に全力で取り組んで参ります。

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